前場の日経平均は続落、新型肺炎への懸念 GDPマイナス成長

Reuters

発行済 2020年02月17日 12:25

前場の日経平均は続落、新型肺炎への懸念 GDPマイナス成長

[東京 17日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比150円56銭安の2万3537円03銭となり、続落した。引き続き新型コロナウイルスの感染者増加による実体経済への影響が懸念されているほか、朝方に発表された実質国内総生産(GDP)が5四半期ぶりのマイナス成長となるなど、買い材料に乏しい相場となった。

新型肺炎の患者は日本国内でも拡大し、政府が16日開催した有識者会議は「国内発生の早期」との認識を示し、今後の感染拡大に警戒が強まっている。また、内閣府が17日発表した2019年10─12月期国民所得統計1次速報によると、実質国内総生産(GDP)は前期比マイナス1.6%、年率換算でマイナス6.3%となり、ロイターの事前予測の年率マイナス3.7%を上回る落ち込みとなった。5四半期ぶりのマイナス成長となり、減少幅は2014年4─6月期以来の大きさとなった。

日経平均はこれらを嫌気して続落スタート。その後も下げ幅を拡大し、一時前営業日比351円60銭安となった。ただ、上海株や香港株が堅調に推移してきたこともあり、日経平均は下げ渋り150円56銭安で前場の取引を終えた。

市場からは「日本国内でも新型肺炎への感染拡大への懸念が強まっていることと、GDPが予想を大きく下回ったことで、短期筋による先物売りで現物が引っ張られた。売り材料はひとまず出し切ったので、後場はアジア株を横目に動向を探るだろう」(国内証券)との声が出ていた。