バフェット氏のバークシャー、保有株上昇で通期は過去最高益

Reuters

発行済 2020年02月24日 15:38

バフェット氏のバークシャー、保有株上昇で通期は過去最高益

[22日 ロイター] - 米著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いる投資会社バークシャー・ハザウェイ (N:BRKa)が発表した第4・四半期決算は、営業利益が前年同期比23%減少した。ただ、米アップル (O:AAPL)など保有株の大幅上昇を背景に通期利益は過去最高を記録した。

第4・四半期の営業利益は44億2000万ドル(クラスA株1株当たり約2720ドル)となった。前年同期は57億2000万ドル(同3484ドル)だった。

純損益は保有株式の上昇を反映し、291億6000万ドルの黒字となった。前年同期は253億9000万ドルの赤字だった。

2019年通年の純利益は814億2000万ドルで、米法人税率引き下げの恩恵を受けて17年に記録したこれまでの最高益449億4000万ドルを大幅に上回った。

米国の会計基準では、保有株式の評価損益の計上が義務付けられており、バークシャーの業績の大きな変動の要因となっている。

バークシャーは過去4年間、大規模な買収を行っておらず、手元資金が1280億ドルに上っているが、バフェット氏は株主への年次書簡で、バークシャーの株式投資の正当性を主張。バークシャーが保有する株式は「どのような状況においても顕著な」リターンを生み出していると述べ、債券のリターンと比べると特にそうだと指摘した。

アップル株は昨年に86%上昇し、第4・四半期だけでも31%上昇。バークシャーの昨年末時点のアップル保有株の評価額は737億ドルとなった。

バークシャーは、自社株買いを強化。第4・四半期は約22億ドル、通年では50億ドル規模の自社株買いを実施した。