フィリピン、株式市場の取引を無期限停止 新型コロナ対策で

Reuters

発行済 2020年03月17日 10:31

フィリピン、株式市場の取引を無期限停止 新型コロナ対策で

[シンガポール 17日 ロイター] - フィリピン証券取引所は17日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、トレーダーや従業員の安全確保のため、取引を無期限で停止した。

この措置は前夜に発表され、17日に発効した。ドゥテルテ大統領が新型ウイルスの流行抑制に向け、大規模な隔離政策を打ち出したことを受けた対応となる。[nL4N2B93P4]

ただ、アナリストらは他の株式市場も、この動きに追随する可能性があるとの見方を示している。

キャピタル・エコノミクスは17日付のリサーチノートで「これまでにないペースで株価が急落していることを踏まえると、状況が好転しなければ、近く複数の株式市場が閉鎖される可能性がある」と指摘した。

アドマクロの調査責任者、パトリック・ペレットグリーン氏も、フィリピンの措置が取られる前である週末に公表したリサーチノートで、同様の可能性に言及していた。

同氏は「われわれは、これまでにもそれを目にしてきた。また起きると思う」とし、「各国政府は現在、追加のストレスや障害を望んでいない」と語った。

ただ、キャピタル・エコノミクスは、そのような措置には投資家心理を改善させる効果はないとし、他の市場も取引を停止するのであれば、フィリピンと同様に健康上の理由になるとの見方を示した。