ダウ反発、690ドル高 ヘルスケア株などに買い

Reuters

発行済 2020年03月31日 06:19

[サンフランシスコ 30日 ロイター] - 米国株式市場は反発。これまで売り込まれていたヘルスケア関連株などに買いが入り、ダウ平均株価 (DJI)は690ドル値上がりして終了した。

2兆ドル超の新型コロナウイルス経済対策や連邦準備理事会(FRB)の金融緩和を受け、米国株は先週も上昇。S&P総合500種指数 (SPX)は週間で約10年ぶり、またダウ平均株価 (DJI)は1938年以来の大幅な値上がりを記録した。

主要株価指数は2月に付けた高値から20%強値下がりしているが、投資家は新型コロナの経済的損失を見極めながら、経済が持ち直しに転じた際に値上がりが見込まれる銘柄の物色を進めているという。

レーデンバーグ・タールマンAM(ニューヨーク)のフィル・ブランカート最高経営責任者(CEO)は「投資家は株式市場に戻る機会をうかがっており、財務諸表が底堅い優良企業を物色している」と述べた。

ただ市場では売りが収まったと見る向きはほとんどおらず、株式投資家の不安心理の度合いを示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX指数) (VIX)は依然、2008年の金融危機以来の水準に高止まっている。

ムニューシン米財務長官は30日、新型コロナの感染拡大により米経済は「困難な四半期」を経験するとの見解を示した。ただ米経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)は健全で、長期的な視野を持つ投資家にとっては米国に投資する絶好の機会になるとも述べた。

業種別ではS&Pヘルスケア株指数 (SPXHC)が4.67%高。個別銘柄では医薬品・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) (N:JNJ)が8%高。新型コロナウイルスの有力ワクチン候補を選定したとした上で、9月までに臨床試験を開始すると発表した。2021年初頭の実用化を目指す。

医薬品アボット・ラボラトリーズ (N:ABT)は6.41%高。食品医薬品局(FDA)は27日、新型コロナ感染を数分で診断できる検査キットの販売を承認した。

ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.56対1の比率で上回った。ナスダックでも1.67対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約122億株。過去20日間の平均は約158億株。

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終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 22327.48 +690.70 +3.19 21678.2 22378.0 21522.0 (DJI)

2 9 8

前営業日終値 21636.78

ナスダック総合 7774.15 +271.77 +3.62 7583.46 7784.35 7539.97 (IXIC)

前営業日終値 7502.38

S&P総合500種 2626.65 +85.18 +3.35 2558.98 2631.80 2545.28 (SPX)

前営業日終値 2541.47

ダウ輸送株20種 7790.91 +91.73 +1.19 (DJT)

ダウ公共株15種 785.14 +26.21 +3.45 (DJU)

フィラデルフィア半導体 1545.31 +56.56 +3.80 (SOX)

VIX指数 57.08 -8.46 -12.91 (VIX)

S&P一般消費財 807.52 +17.34 +2.19 (SPLRCD)

S&P素材 287.35 +9.05 +3.25 (SPLRCM)

S&P工業 505.54 +7.52 +1.51 (SPLRCI)

S&P主要消費財 571.52 +21.47 +3.90 (SPLRCS)

S&P金融 356.70 +7.04 +2.01 (SPSY)

S&P不動産 199.13 +5.30 +2.73 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 219.81 +2.25 +1.03 (SPNY)

S&Pヘルスケア 1036.98 +46.29 +4.67 (SPXHC)

S&P通信サービス 151.13 +5.22 +3.58 (SPLRCL)

S&P情報技術 1441.60 +58.56 +4.23 (SPLRCT)

S&P公益事業 293.57 +10.47 +3.70 (SPLRCU)