米GM、第1四半期は減益も予想上回る 北米工場18日から再開へ

Reuters

発行済 2020年05月06日 22:35

更新済 2020年05月07日 02:27

[デトロイト 6日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が6日発表した第1・四半期決算は、大幅減益となったものの、市場予想は上回った。一方、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)によって閉鎖している北米工場の大半を5月18日から再開させる方針を示した。

普通株主に帰属する純利益は2億4700万ドル(1株当たり0.17ドル)と、前年同期の21億2000万ドル(同1.48ドル)から88%超減少した。ただ、一時項目を除く1株利益は0.62ドルと、アナリスト予想の0.30ドルを上回った。

GMは先月、普通株に対する四半期現金配当支払いと自社株買いを停止すると発表。3月には流動性の確保に向け融資枠から160億ドル相当を引き出すと表明した。

GMは新型コロナ流行を巡る不確実性を理由に、すでに2020年の業績見通しを撤回しているが、通期見通しに関する新たな情報はこの日、発表されなかった。

スリヤデバラ最高財務責任者(CFO)は、業績見通しについて「不確実性があるため、経済が再開するまで話すのは時期尚早だ」と指摘。一方、第2・四半期は北米での生産停止の影響により「最も深刻な打撃を被る」とした。

また新型コロナの影響により、第1・四半期の利益が14億ドル消失し、そのうち約半分は北米が占めると明かした。

地域別では、中国の売上高が第1・四半期に43%減少。ただ中国ではすでに生産が再開されており、4月は2桁増に回復しているという。米国の第1・四半期売上高は7%減少した。

スリヤデバラCFOは「中国で回復の兆しが見られる。全ての生産が再開し、取引量は増加し、販売が改善している」とした上で、今年は中国での市場シェア拡大を目指すと語った。