中国テンセント・ミュージック、1-3月売上は予想届かず 回復の兆しも

Reuters

発行済 2020年05月12日 15:00

[12日 ロイター] - 中国の音楽配信会社テンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループ (N:TME)の第1・四半期決算は、売上高が約10%増えたものの、アナリスト予想にわずかに届かなかった。

中国で人気のオンラインカラオケなどのソーシャル・エンターテインメント・サービス事業が新型コロナウイルス流行の打撃を受けた。

オーバーナイトの時間外取引で同社の株価は4.5%下落した。

第1・四半期売上高は約10%増の63億1000万元(8億8900万ドル)で、リフィニティブのアナリスト予想の63億3000万元をやや下回った。

オンラインカラオケやライブ配信などのソーシャル・エンターテインメント・サービスの1ユーザー当たりの月間売上高平均は13%減。一方、同サービスの有料ユーザー数は18.5%増の1280万人となった。

中国のネットサービス大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス) (HK:0700)の傘下にあるテンセント・ミュージックは、収益の大半を定額制音楽配信で稼ぐスポティファイ・テクノロジー (N:SPOT)などの同業と異なり、売り上げの4分の3近くをソーシャル・エンターテインメント・サービスが占める。

テンセント・ミュージックのトニー・イップ最高戦略責任者は12日の会見で、人々が徐々に仕事に戻り、余暇の時間が減るにつれて月間平均ユーザー数は通常の値に戻る可能性がある中でも、第2・四半期の業績は上向いていると説明。「最悪期は過ぎたと確信しており、第2・四半期の成長回復を見込んでいる」と語った。