訂正:中国テンセント、第1四半期決算が予想上回る 外出制限が追い風

Reuters

発行済 2020年05月14日 02:19

更新済 2020年05月14日 13:18

[香港 13日 ロイター] - 中国インターネットサービス大手の騰訊控股(テンセント・ホールディングス) (HK:0700)が13日発表した第1・四半期(3月末まで)決算は売上高・利益ともに市場予想を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を抑制するロックダウン(都市封鎖)措置がゲーム需要の押し上げにつながった。

売上高全体の3分の1超を占めるゲーム事業の売上高は31%増の373億元(52億6000万ドル)。自宅での娯楽を求める動きが広がり、友人などと複数人で行うオンラインゲームへの需要が高まった。

米調査会社センサー・タワーによると、同社主力のモバイル向けゲーム「プレイヤーアンノウンズ・バトルグラウンズ(PUBG)モバイル」と「王者栄輝(オナー・オブ・キングス)」の3月の売上高が世界的に上位となった。

国泰君安証券の試算によると、中国(訂正)のモバイル向けゲームにおける1ユーザー当たりの平均売上高は第4・四半期の62.9元から第1・四半期には85.2元と急増した。

ただテンセントの劉熾平社長は、ユーザーが5月1日以降、職場に復帰し始めたため、ゲーム内での消費は通常水準に戻っているとした。

華興資本のアナリスト、アレックス・リウ氏は、ロックダウン措置による追い風が持続する公算は低いが、年内は堅調な繰延収益が見込まれるほか、「アラド戦記モバイル」などの新作が堅調な成長につながると指摘。「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)は生活様式のデジタル化を促進した。テンセントは既存製品の収益化で非常に成熟している」と述べた。

テンセントのジェームズ・ミッチェル最高戦略責任者(CSO)は、新型コロナの影響によりオンラインの必要性に対する企業の認識が高まっており、「テンセントは企業へのサービス提供に一段と注力していく」と語った。

第1・四半期の総売上高は26%増の1080億7000万元(152億4000万ドル)。純利益は6%増の289億元。ともにリフィニティブのアナリスト予想平均を上回った。