[香港/シドニー 18日 ロイター] - 4月に経営破綻したオーストラリアの航空大手ヴァージン・オーストラリア・ホールディングス (AX:VAH)の管財人は、同社の買い手候補を豪プライベートエクイティ(PE)のBGHキャピタル、米PEのベインキャピタル、米投資家連合インディゴ・パートナーズ、米投資顧問会社のサイプラス・キャピタル・パートナーズに絞り込んだ。関係筋が18日、明らかにした。
管財人は、期限の15日までに、最大で8社の買い手候補から法的拘束力のない買収条件が提示されると予想していた。
法的拘束力のある買収案の提示期限は6月12日。
ヴァージン・オーストラリアは4月21日、自社の資本構成を変更し、より強固な財務基盤を得るため、任意管理に入ると発表。新型コロナウイルスの感染拡大の影響と高水準の債務負担で経営破綻した。監査法人のデロイトが管財人に任命された。[nL4N2C852J]
新型コロナ感染症の世界的な流行で世界中の航空会社が大規模な運航停止や減便に追い込まれるなか、ヴァージン・オーストラリアに強い関心を寄せる投資家が相次いだことは、これまで同社とカンタス航空 (AX:QAN)の2社による寡占状態にあった豪国内市場の魅力を浮き彫りにしている。
デロイトは文書で、航空業界への投資経験が豊富で資金力のある少数の買い手候補に絞り込んだことを明らかにしたが、具体的な名前は開示しなかった。
ベインとインディゴ・パートナーズはコメントを控えた。BGH、サイプラス・キャピタルとはこれまでのところ連絡が取れていない。
最終的な買い手候補は今後、財務や事業に関するより詳細な情報の開示や、主要株主やサプライヤー、労組などのステークホルダーとの会議を経て、法的拘束力のある買収案を提示する。
デロイトは、6月末までに買い手との契約締結を目指している。