米株、ワクチン開発期待で大幅高 S&P10週ぶり高値

Reuters

発行済 2020年05月19日 06:22

[ニューヨーク 18日 ロイター] - 米国株式市場は急伸。S&P総合500種は終値ベースで10週間ぶりの高値を付けた。新型コロナウイルスのワクチン開発に対する期待感が高まったほか、追加の新型コロナ対策を巡る当局者発言も追い風となった。

ダウ工業株30種は911ドル高で取引を終えた。

バイオ医薬大手の米モデルナ (O:MRNA)は19.96%上昇。この日、同社が開発を進める新型コロナウイルスワクチンが初期段階の小規模治験で有望な結果を示したと発表した。

S&P500は3月に付けた数年ぶり安値から約32%急回復したが、5月はこれまで狭いレンジの取引が続いている。市場では景気回復期待の一方で、各州の経済活動再開に伴う感染第2波を警戒している。

スレートストーン・ウェルスのシニア市場ストラテジスト、ケン・ポルカリ氏は、モデルナの治験が良好だったことが相場を押し上げたとし、「ワクチンがあれば、経済や新型コロナを巡る不透明感は消え去る」と述べた。

旅行関連株が大きく上げ、クルーズ船運航のカーニバル (N:CCL)、ロイヤル・カリビアン・クルーズ (N:RCL)、ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス (N:NCLH)が15.1─17.9%急騰。6月に主要路線を再開すると発表したデルタ航空 (N:DAL)は13.9%高。

市場では米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言も材料視。17日夜に放送されたCBSの番組「60ミニッツ」のインタビューで、米経済の回復プロセスは来年の終わりまで長引く可能性があるとしたほか、「政策手段は尽きていない」と述べ、既存プログラムの拡大や新たな措置の追加が可能だと指摘した。

ゼネラル・モーターズ (N:GM)とフォード・モーター (N:F)もそれぞれ9.6%、8.4%の大幅高。この日、北米工場を再開させた。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を7.12対1の比率で上回った。ナスダックでは4.43対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は126億3000万株。直近20営業日の平均は114億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 24597.3 +911.95 +3.85 24059. 24708. 24059. (DJI)

7 98 54 98

前営業日終値 23685.4

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2

ナスダック総合 9234.83 +220.27 +2.44 9177.1 9267.2 9154.3 (IXIC)

5 2 5

前営業日終値 9014.56

S&P総合500種 2953.91 +90.21 +3.15 2913.8 2968.0 2913.8 (SPX)

6 9 6

前営業日終値 2863.70

ダウ輸送株20種 8322.86 +561.86 +7.24 (DJT)

ダウ公共株15種 773.18 +28.69 +3.85 (DJU)

フィラデルフィア半導体 1782.54 +81.65 +4.80 (SOX)

VIX指数 29.30 -2.59 -8.12 (VIX)

S&P一般消費財 972.49 +30.19 +3.20 (SPLRCD)

S&P素材 334.75 +14.61 +4.56 (SPLRCM)

S&P工業 534.90 +33.18 +6.61 (SPLRCI)

S&P主要消費財 596.29 +9.76 +1.66 (SPLRCS)

S&P金融 367.15 +18.55 +5.32 (SPSY)

S&P不動産 201.21 +9.46 +4.93 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 292.87 +20.56 +7.55 (SPNY)

S&Pヘルスケア 1178.58 +10.95 +0.94 (SPXHC)

S&P通信サービス 175.85 +3.70 +2.15 (SPLRCL)

S&P情報技術 1682.71 +42.05 +2.56 (SPLRCT)

S&P公益事業 288.82 +11.48 +4.14 (SPLRCU)