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ハマキョウ Research Memo(2):2020年3月期連結決算は増収増益となり、いずれも創業来最高を更新

発行済 2020-06-03 15:17
更新済 2020-06-03 15:21
© Reuters.  ハマキョウ Research Memo(2):2020年3月期連結決算は増収増益となり、いずれも創業来最高を更新
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■業績動向1. 2020年3月期連結決算2020年5月11日に発表したハマキョウレックス (T:9037)の2020年3月期連結決算は、営業収益で前期比5.7%増の122,471百万円、営業利益で同2.8%増の10,190百万円、経常利益で同2.5%増の10,618百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同5.6%増の6,233百万円と増収増益となり、いずれも前期に続いて創業来最高を更新した。

増収の背景にあるのは、物流センター事業で新規のセンターが増加したほか、2018年12月に(株)HMKロジサービス、2019年12月に(株)シティーラインを子会社化するなどM&Aの効果がある。

物流センター事業は2019年3月期末時点で115センターだったものが2020年3月期末時点で117センターまで増加。

営業収益にも順次寄与した。

同事業は、前期比11.6%増の68,595百万円と2ケタ増収を確保。

セグメント利益も同14.6%増の7,534百万円と増益となっている。

一方、貨物自動車運送事業は、営業収益が前期比1.1%減の53,876百万円、セグメント利益が同20.4%減の2,648百万円と減収減益を余儀なくされた。

子会社の決算期変更の影響といったテクニカル的な要因はありながら、それを差し引いても物量減少等の影響でマイナスになった。

運賃値上げの交渉やM&Aの効果があったものの、傭車などの外注費がかさんだことも響いた。

新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響については、1年を通した決算数値に大きな影響を与えることはなかったものの、3月後半に入り伸び悩む格好となった。

財務面では、有利子負債が2019年3月期末の22,285百万円から22,025百万円に圧縮。

4期連続の減少となった。

近物レックスの利益は借入れ返済に充当する方針で有利子負債の圧縮に努めている。

2020年3月期末時点の自己資本比率は49.9%と2019年3月期末の47.4%から改善した。

財務体質は良好である。

2. 2021年3月期業績予想2021年3月通期の連結業績予想は、営業収益で121,000百万円(前期比1.2%減)、営業利益で10,000百万円(同1.9%減)、経常利益で10,300百万円(同3.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益で6,000百万円(同3.7%減)と、わずかではあるが減収減益を予想している。

セグメント別に見ると、物流センター事業は営業収益が71,800百万円、貨物自動車運送事業は49,200百万円と、物流センターは大幅増となる一方で貨物自動車運送事業はダウンを見込んでいる。

セグメント間で大きな差が出た要因は、子会社同士の合併があり、その業績を物流セグメントに計上したためである。

現時点では、ほとんどの業種でコロナ禍の影響により的確な見通しが出せないなか、同社は減収減益ながらも小幅のダウンとする計画を立てている。

コロナ禍の影響は走り出しの第1四半期(4月−6月)はその影響が続き、第2四半期(7月−9月)以降には元に戻るということを前提としている。

物流センター事業では、延床面積3,300坪の自社センターを愛知県内に建設する予定で、将来的に業績に寄与すると思われる。

そのほか、既存の物流センターについても、新型コロナウイルスの影響がありながらも伸びる余地は大きいと思われる。

一方、貨物自動車運送事業は、足元で物流量が減少するなかで、傭車をうまくコントロールし、コスト低減に取り組む考えだ。

これについては前期の第4四半期から取り組んでいる。

軽油価格については、1リットル当たり1円の上下で年間35百万円の利益変動要因となる。

燃料費については昨今の原油価格下落を計画に織り込んだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)

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