日経平均、大幅反落の652円安 米株下落と円上昇で

Reuters

発行済 2020年06月11日 15:32

[東京 11日 ロイター] - 11日の東京株式市場で日経平均は大幅に反落した。前日海外時間にダウとS&P500が続落したことや外為市場で一時106円台まで円高が進んだことなどが嫌気され、急落して始まった。朝方の売りが一巡した後はマイナス圏で一進一退の動きとなっていたが、後場、短期筋による仕掛け的な売りが強まり下げ幅が拡大した。

10日の連邦公開市場委員会(FOMC)はハト派的だったとの受け止め方が多く、米金利低下、ドル安の流れの中で東京時間を迎えた。朝方の日本株は輸出関連株や銀行など金融株を中心に売り優勢で、寄り付きの日経平均は前営業日比276円93銭安の2万2848円02銭と反落スタートした。

その後、前場引けにかけて2万2800━2万2900円台で推移していたが、後場寄りから下げの勢いが強くなった。ここまでの急ピッチの上昇で高値警戒感が強まっていたことや、6月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)算出をあすに控え仕掛け的な売りが出たとみられている。

市場からは「悪材料が出てないファーストリテイリング (T:9983)が売られているところが特徴的。メジャーSQ前に売り仕掛けが入ったとみるのが自然」(ネット系証券)との指摘や、「売るから下がる、下がるから売る構図だ」(外資系証券トレーダー)との声も出ていた。

ファーストリテは前日比4.12%安で取引を終了。そのほか指数寄与度の高いソフトバンクグループ (T:9984)なども売られた。