米国務長官、ロシアの欧州・トルコ向け送油管関連企業に制裁警告

Reuters

発行済 2020年07月16日 08:19

[ワシントン 15日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は15日の記者会見で、ロシアから欧州とトルコに天然ガスを輸送する2本のパイプラインに関係している企業について、米国の制裁対象になる可能性があると述べた。ロシアが欧州やトルコへの影響力を拡大するのを阻止する狙いとみられる。

パイプラインの名称はロシア-ドイツ間が「ノルドストリーム2」、ロシア-トルコ間が「トルコストリーム」。ポンペオ氏は「ロシアの悪影響を広げるプロジェクトを後押しする企業は許されないとはっきり警告する」と言い切った。

米国は国内でだぶついている液化天然ガス(LNG)を欧州に輸出することを目指しているほか、欧州がノルウェーなどロシア以外からLNGを調達する取り組みも支援している。

ロシア外務省の報道官は「これは不公正な競争を生み出すための政治的圧力の行使だ。強制手段のほかに有効な手がないという、米国のシステムのもろさを示している」と論評した。