日産自、バルセロナ工場閉鎖を半年延期へ 労組と協議継続

Reuters

発行済 2020年07月22日 02:12

更新済 2020年07月22日 04:54

[バルセロナ 21日 ロイター] - 日産自動車 (T:7201)の幹部は21日、バルセロナ3工場の閉鎖時期を従来の2020年12月から21年6月に先延ばしする意向を示した。また労組とあらゆる面で協議すると述べる一方、工場閉鎖に代わる選択肢はないと主張した。

日産は5月に新しい世界的再編計画の一環として、バルセロナ工場の閉鎖を決定。これにより、約3000人の雇用が失われる見込み。

日産のスペインでの製造業務責任者、フランク・トーレス氏は記者団に対し、閉鎖延期には解雇される労働者への補償も含まれており、交渉期間が終了する7月30日または8月初旬までに合意に至る必要があると述べた。

代わりに日産は20年末まで解雇を行わないが、工場が閉鎖されれば少なくとも約2500人を解雇する計画を維持するとした。

産業省の報道官は、日産と労組との協議を注意しているとし、「最終的にはバルセロナでの自動車生産が維持されることを望んでいる」とした。

労働総同盟(UGT)トップのハビエル・エルナンデス氏は、解雇計画が維持されれば、工員の出勤意欲が減退するため、今後2週間での日産との合意達成は「非常に複雑」と指摘。ただ閉鎖延期は支持し、「代替案を見つけなければならないため、時間稼ぎは必要」と述べた。