中国の元証券当局トップ、譲渡性預金証書の発行拡大に警戒感

Reuters

発行済 2020年08月11日 12:38

[上海 10日 ロイター] - 中国の証券規制当局トップだった肖鋼氏は9日、アセットマネジメント関連フォーラムで、過去に規制当局の調査を受けた譲渡性預金証書(NCD)の発行拡大で各銀行が資金不足に対応していることに懸念を示した。

肖氏は証券監督管理委員会の元主席で、現在は国政助言機関である中国人民政治協商会議(政協)の委員を務めている。

同氏は、過去の金融商品が期限を迎えることに伴うキャッシュ不足に対応するという「困難な仕事」に各行が直面していると指摘した。

仕組預金を中心とする金融商品「理財商品」への規制当局の取り締まりを背景として、各行は資金不足を補うために銀行間債券市場で取引されるNCDの発行を増やしている。

肖氏は、理財商品からの転換は「完全に現実に配慮」すべきであり、急いで行われるべきではないとした。