フィリップス、米厚生省が人工呼吸器の発注撤回 利益予想を修正

Reuters

発行済 2020年08月31日 18:38

[アムステルダム 31日 ロイター] - オランダの医療機器・ヘルスケア大手フィリップス (AS:PHG)は31日、米厚生省が人工呼吸器4万3000台の発注の大半をキャンセルしたと発表した。同社はこれに伴い2020年の利益予想を下方修正した。

米下院小委員会は7月、米政府がフィリップスに対し少なくとも5億ドルの過剰な代金を払っていたとの報告書をまとめた。同社は過剰請求疑惑を否定している。

米政府は、新型コロナウイルス感染症の流行を受け、人工呼吸器の戦略的国家備蓄を18万7000台増やすため、フィリップスなど複数の企業と契約を締結していた。

フィリップスは需要急増に対応するため、ペンシルベニア州とカリフォルニア州で生産能力を増強していた。

同社は31日、米厚生省に納入する人工呼吸器は1万2300台にとどまると表明。残り3万0700台については、他の納入先が見つかるとの見通しを示した。

フィリップス株は0.6%下落。年初から4.3%値下がりしている。