フェイスブック、豪でニュース共有禁止へ 使用料巡る法成立なら

Reuters

発行済 2020年09月01日 10:51

更新済 2020年09月01日 14:36

[シドニー 1日 ロイター] - 米フェイスブック (O:FB)は、オーストラリアのメディア企業への記事使用料支払いを巡る豪政府の規制案が法制化された場合、豪国内のニュース発行者や個人がフェイスブックやインスタグラムで国内外のニュースを共有できないようにすると発表した。

豪政府は7月、フェイスブックやアルファベット (O:GOOGL)傘下のグーグルに対し、インターネット上で表示する記事について、ロイヤルティー方式で国内メディアへの料金支払いを義務付ける方針を明らかにし、年内に法制化する考えを示した。

フェイスブックの豪部門マネジング・ディレクター、ウィル・イーストン氏はブログへの投稿で「当社にとってこれは最初の選択肢ではなく、最後の選択肢だ。だが、豪ニュース・メディア業界の長期的な活力を損なう理不尽な結果から身を守るためには、これが唯一の選択肢だ」と述べた。

また、政府の案はインターネットのダイナミクスを誤解しており、報道機関に害をもたらすことになると指摘した。

フライデンバーグ豪財務相は法案について、国益にかなう内容であり、オリジナルのコンテンツに対価が支払われる、より持続可能なメディア産業の創出につながると反論。「いかなる強要や高圧的な脅しにも影響されない」と述べた。

無料放送局のロビー団体「フリーTVオーストラリア」のブリジット・フェア最高経営責任者(CEO)はフェイスブックの方針について、「いじめ」のようなものであり、同社は「ニュースコンテンツへの公正な対価支払いを回避するためなら何でもする」と批判した。