[シドニー 7日 ロイター] - 豪政府は7日、英製薬大手アストラゼネカ (L:AZN)と英オックスフォード大学が共同で開発中の新型コロナウイルスワクチンについて、2021年1月に初回分を受け取る見通しだと明らかにした。
モリソン首相は、アストラゼネカのワクチンの生産に向け、豪製薬会社のCSL (AX:CSL)と契約を結んだと発表。21年1─2月に380万回分の出荷を予定しているとした。
アストラゼネカのワクチン候補「AZD1222」は現在、英国、ブラジル、南アフリカで後期臨床試験が行われている。
豪政府は8月に、豪州の2600万人近い国民に十分な量のワクチンの調達に向け、アストラゼネカと暫定合意を結んだと明らかにした。ただ、CSLが独自のコロナワクチンを優先する考えを示したため、アストラゼネカのワクチン調達について多少の不透明感が生じていた。
豪政府は7日、CSLのワクチン候補も治験で有効性が証明されれば購入することで合意したと発表。この結果、アストラゼネカ製ワクチン調達への障害が取り除かれた。
国内で2番目に人口が多いビクトリア州は同日、過去24時間で新たに確認されたコロナ感染者は41人と、前日の63人から減少し、6月26日以来の低水準になったと発表。
同州は感染第2波の中心地となっており、同州の感染者は、国内全体の感染者(2万6320人)の約75%、死者(762人)の90%を占めている。
同州は6日、州都メルボルンに導入している厳しいロックダウン(都市封鎖)を9月28日まで延長すると発表した。