欧州委、新通商担当にドムブロフスキス副委員長を指名

Reuters

発行済 2020年09月09日 01:50

[ブリュッセル 8日 ロイター] - 欧州委員会のフォンデアライエン委員長は8日、ラトビアの元首相であるドムブロフスキス副委員長を通商担当委員に指名した。

アイルランド出身のホーガン元委員(通商担当)の辞任を受け、欧州委は入れ替えを強いられた。

フォンデアライエン委員長はまた、アイルランドの委員としてマクギネス欧州議会副議長を指名。金融サービスと金融安定、資本市場を担当する。

欧州委上級副委員長の1人であるドムブロフスキス氏は引き続き、欧州連合(EU)経済を監督するほかユーロ圏財務相会合に出席する。

ホーガン氏は新型コロナウイルス感染拡大防止に絡むアイルランドの規制措置に違反したと批判を受け辞任した。

EUは英国との将来の関係を決める交渉が難航しているほか、米国とは貿易摩擦が生じている。中国を抑制する圧力にも直面している。また、南米南部共同市場(メルコスル)との貿易協定も締結に至っていない。

ドムブロフスキス氏は、EUが米国産ロブスターの関税撤廃で合意したことにより、米大統領選前に欧州エアバスと米ボーイングへの補助金を巡るEU・米の対立や、EUの鉄鋼やアルミニウムに対する米関税措置の問題解決につながることを期待している。