ロシア、国営銀行にベラルーシの銀行への資金供給を指示=関係筋

Reuters

発行済 2020年09月10日 14:13

[モスクワ 9日 ロイター] - 複数の銀行関係者によると、ロシアのミシュスチン首相とシルアノフ財務相は、大手国営銀行に対し、ベラルーシの銀行への流動性供給を継続するよう指示した。

ベラルーシでは、ルカシェンコ大統領の退陣を求めるデモが続いており、金融機関への圧力が増している。

ロシア政府がルカシェンコ大統領を支持していることが改めて浮き彫りとなった。

ベラルーシでは、国内の混乱を受けて銀行から預金が流出。外貨の需要が急増している。ベラルーシ・ルーブルは最安値に下落。中銀の外貨準備も減少している。

関係筋によると、ミシュスチン首相とシルアノフ財務相は、ベラルーシに子会社を保有する銀行大手ズベルバンク (MM:SBER)、VTB (MM:VTBR)、VEBの幹部に対し、ベラルーシへのロシア・ルーブルの供給を継続するよう求めた。

ベラルーシでは、銀行間市場の融資が停滞すれば、国内銀行が業務縮小に追い込まれるとの懸念が浮上している。

ロシアの銀行は2017年以降、ウクライナ子会社について多額の評価損計上を迫られており、ロシア政府はこうした事態の再発を避けたいとも考えているという。

ウクライナ政府は、2014年のロシアによるクリミア併合などを受けて、ロシアの一部の国営銀行に制裁を発動している。