米株反発、アマゾンけん引 景気回復懸念は続く

Reuters

発行済 2020年09月23日 06:01

[22日 ロイター] - 米国株式市場は反発して取引を終えた。米議会による新たな財政刺激策が遅れる見通しや新型コロナウイルスの感染拡大で迅速な景気回復期待が後退しているものの、大幅高となったアマゾン・ドット・コム (O:AMZN)が相場をけん引した。

アマゾンは5.7%高。バーンスタインが投資判断を「アウトパフォーム」に引き上げ、コロナ禍が終息しても有料会員や出店者などによる業績押し上げが続くと予想した。

このところ相場の重しになっていたマイクロソフト (O:MSFT)、アップル (O:AAPL)、アルファベット (O:GOOGL)、フェイスブック (O:FB)もそれぞれ1.6%を超えて上昇した。

スレートストーン・ウェルスのチーフ市場ストラテジスト、ケニー・ポルカリ氏は「市場は安定を求めている。投資家やトレーダーは過度に下げた銘柄に再び注目するだろう」と述べた。

S&P500の主要11セクターのうち7セクターが上昇。情報技術 (SPLRCT)や一般消費財 (SPLRCD)が上げを主導した。

ロイトホルト・グループのチーフ投資ストラテジスト、ジム・ポールセン氏は、「短期的な成長見通しを阻害する多くの事象を巡り不安はある」とし、米連邦準備理事会(FRB)の慎重な経済見通しにも言及。「こうした短期的な懸念は、上向きの波が予想されることからやがて消え去る」と述べた。

ルース・ギンズバーグ連邦最高裁判事の死去を受けた政治的な不確実性の高まりへの懸念から、投資家らは市場のボラティリティー長期化に備えつつある。

FRBのパウエル議長は22日、米経済が新型コロナ禍に伴うリセッション(景気後退)から「著しく回復」しているものの、見通しにはかなりの不透明性が存在するため、FRBは必要に応じ一段の措置を講じると表明した。

また、シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は、議会が新型コロナ追加対策を可決させなければ、景気回復の足取りが緩慢になる恐れがあると警告した。

個別銘柄ではテスラ (O:TSLA)が5.6%安。専門家は同社がアルミ部品採用を拡大していることについて、生産面での挑戦になりかねないと指摘。これについて、マスク最高経営責任者(CEO)が生産の加速が難しいと述べた。

ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.25対1の比率で上回った。ナスダックは1対1だった。

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米取引所の合算出来高は86億8000万株で、前日の106億2000万株から減少した。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 27288.18 +140.48 +0.52 27170.3 27333.0 26989.9 (DJI)

4 9 3

前営業日終値 27147.70

ナスダック総合 10963.64 +184.84 +1.71 10873.3 10979.6 10737.5 (IXIC)

0 5 2

前営業日終値 10778.80

S&P総合500種 3315.57 +34.51 +1.05 3295.75 3320.31 3270.95 (SPX)

前営業日終値 3281.06

ダウ輸送株20種 11215.01 +85.50 +0.77 (DJT)

ダウ公共株15種 799.37 +5.65 +0.71 (DJU)

フィラデルフィア半導体 2180.26 +25.98 +1.21 (SOX)

VIX指数 26.90 -0.88 -3.17 (VIX)

S&P一般消費財 1190.32 +34.19 +2.96 (SPLRCD)

S&P素材 398.76 +0.84 +0.21 (SPLRCM)

S&P工業 647.93 +6.60 +1.03 (SPLRCI)

S&P主要消費財 650.53 +4.16 +0.64 (SPLRCS)

S&P金融 394.88 -3.36 -0.84 (SPSY)

S&P不動産 216.76 +2.70 +1.26 <.SPLRCR>

S&Pエネルギー 239.96 -2.49 -1.03 (SPNY)

S&Pヘルスケア 1201.45 -2.27 -0.19 (SPXHC)

S&P通信サービス 194.47 +3.58 +1.87 (SPLRCL)

S&P情報技術 2010.71 +32.57 +1.65 (SPLRCT)

S&P公益事業 295.13 +1.88 +0.64 (SPLRCU)