ポーランド、「ノルドストリーム2」巡りガスプロムに76億ドルの罰金

Reuters

発行済 2020年10月08日 10:29

[ワルシャワ/モスクワ 7日 ロイター] - ポーランドの競争当局は7日、ロシア産ガスをバルト海経由で欧州に輸送するパイプライン「ノルドストリーム2」を巡り、当局の承認を得ずに敷設を進めているとして、ロシア国営天然ガス独占企業ガスプロム (MM:GAZP)に290億ズロチ(76億ドル)超の罰金を科すと発表した。ガスプロムは反発し、上訴する構えを示している。

ノルドストリーム2を巡っては、欧州のエネルギー供給におけるロシアの支配力が強まるとの懸念が出ており、米国が制裁強化に動くなどしている。

ポーランド当局はまた、同プロジェクトに資金提供した他の5社に対して総額2億3400万ズロチの罰金を科したことも明らかにした。

ガスプロムが主導する110億ドル規模の同プロジェクトは、独ウニパー (DE:UN01)、BASF (DE:BASFn)傘下のウィンターシャル、英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェル (L:RDSa)、オーストリアのOMV (VI:OMVV)、仏エンジー (PA:ENGIE)が合わせて50%を出資している。

OMVとエンジーはそれぞれ8800万ズロチ、5550万ズロチの罰金を科された。エンジーはコメントを控えた。OMVはコメント要請に応じていない。