アントIPO対象の中国ファンド、個人1000万人超が90億ドル投資

Reuters

発行済 2020年10月09日 18:15

[上海 9日 ロイター] - 中国電子商取引大手アリババ・グループ (N:BABA)傘下の金融会社アント・グループの来たるべき新規株式公開(IPO)を対象に新規設定された中国のファンド5本が、1000万人以上の個人投資家から計600億元(89億3000万ドル)を集めた。各ファンドの販売会社が明らかにした。

申込期間には1秒間に平均8人の投資家がオーダーを入れた。米国がアントに制裁を科す可能性が取り沙汰されているにもかかわらず、同社IPOに対する個人投資家の熱狂を裏付けるものだ。

こうした熱狂はアントのオンライン決済プラットフォーム「アリペイ(支付宝)」のマーケティング力を裏付けるものでもある。アリペイはファンド5本を販売する唯一の第三者であり、伝統的なファンド販売モデルを破壊する脅威となっている。

アントは香港市場と上海の中国版ナスダック「科創板」への重複上場で約350億ドルの調達を目指している。10月に予定され、実現すれば世界最大のIPOになる可能性がある。