前場の日経平均は反落、12円安 米株先物プラス転換で下げ幅縮小

Reuters

発行済 2020年10月14日 12:21

[東京 14日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比12円43銭安の2万3589円35銭となり、反落した。オーバーナイトの米国株市場で主要3指数が反落した流れを引き継ぎ軟調な展開となったが、前引けにかけて下げ幅を縮小した。

13日の米国株式市場では、新型コロナウイルスのワクチン開発への期待が後退したことや、追加経済政策の不透明感が相場の重しとなった。決算発表を行ったJPモルガン・チェース (N:JPM)や5G対応の新製品を発表したアップル (O:AAPL)が下落。期待先行で前日に上昇していた反動もあり、材料出尽くしの売りが先行した。

日経平均は反落スタート後、時間外取引での米株先物がプラス転換したことで一時4円61銭安まで下げ幅を縮小した。ただ、全体的には値動きに乏しく、前場の値幅は上下78円程度にとどまった。ソフトバンクグループ (T:9984)、東京エレクトロン (T:8035)、ファーストリテイリング (T:9983)など指数寄与度の高い銘柄は堅調で、日経平均を約80円押し上げる要因となった。

市場では「新型コロナ(という懸念材料があるため)で上値を追う相場ではないが、カネ余りの中で下値は堅い展開が続きそうだ。米大統領選の行方は依然不透明だが、どちらの候補が勝利しても金融緩和環境は変わらないだろう。日本も日銀がすぐに引き締めに動くとは予想されない」(日東フィナンシャルグループの社長、中島肇氏)との声が出ていた。