全米住宅産業協会(NAHB)が発表した10月NAHB住宅市場指数は85と、予想外に9月83から上昇し過去最高を記録した。
50は拡大と縮小の境目。
4月、5月に50割れとなったのち5カ月連続で50を上回った。
重要項目である一戸建て販売の現状は90と9月の88から2ポイント、昨年の78から12ポイント上昇した。
見通しも88と9月の85から3ポイント、昨年の76から12ポイント上昇している。
購買見込み客足指数は74と先月と同水準ながら前年の54から20ポイント大きく上昇した。
いずれも過去最高水準に達した。
パンデミックで客足が鈍った4月、5月から急速に回復。
一方で、木材など建築材料、土地、労働者不足に見舞われ建築時間が長くなっておりコストが上昇していることが懸念材料となっている。
建設業者は需要にまったく追いつけていないのが現状だ。
住宅ローン金利の低下、在宅勤務が拡大しているため、スペースを求めた移転が目立つ。
経済で唯一住宅市場は明るいスポットとなっている。
特に郊外、小さな町の住宅需要が急増しているとNAHBのチーフエコノミストは分析している。
今後は、パンデミック下、労働市場も鈍化することなく現行の強い需要を持続できるかどうかが焦点となる。
ボスティック米アトランタ連銀総裁は「恒久的な失業の拡大は経済のリスクになる」と警告。
労働市場が崩れた場合、強い住宅市場にも影響が出る。
■米住宅市場指数:85(9月83、6カ月平均69、前年71)一戸建て販売現在:90(88、74、78)一戸建て販売今後6カ月の見通し:88(85、73、76)購買見込み客足指数:74(74、56、54)