人民元基準値の設定方法変更、CCF撤廃 人民銀が確認

Reuters

発行済 2020年10月27日 20:12

更新済 2020年10月28日 00:18

[上海 27日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)傘下の中国外貨取引センター(CFETS)は27日、日々公表する人民元の基準値(中間値)の設定に参加している銀行が、設定に組み込まれている調整措置の「逆周期因子(カウンターシクリカルファクター、CCF)」の利用を停止したと確認した。

ロイターはこれに先立ち、2人の関係筋の話として、人民銀がCCFを中立にしたと報じていた。アナリストの間では、こうした動きは人民元相場の若干の下落の容認につながるとの見方が出ている。

CFETSは声明で、透明性の促進に向け、基準値設定モデルを変更すると表明した。

人民元はここ数カ月、海外からの資本流入や経済ファンダメンタルズの改善で対ドルで上昇。国内市場の元は5月下旬以降、対ドルで6%超上昇している。

ロイターの報道を受け、オフショア人民元CNH=D3 は対ドルで約0.2%下落し、6.7236元と、約2週間ぶりの安値を付けた。

中国は2017年にCCFを導入。その後、市場情勢に対応し、人民元相場を安定的に保つために、設定方法を繰り返し調整してきた。