3メガ銀決算、三菱UFJとみずほが上方修正 慎重姿勢は崩さず

Reuters

発行済 2020年11月13日 20:55

更新済 2020年11月14日 01:09

[東京 13日 ロイター] - 大手銀行3グループの2020年度中間決算が13日、出そろった。三菱UFJフィナンシャル・グループ (T:8306)とみずほフィナンシャルグループ (T:8411)は通期の純利益予想を上方修正した。ただ、新型コロナウイルスの影響が長期化する懸念もあり、各行は慎重姿勢を崩していない。

4―9月期の3グループの連結純利益は計8864億円で前年同期比33.3%減となった。与信関係費用の増加などが響いた。ただ、三井住友フィナンシャルグループ (T:8316)の太田純社長は13日の決算会見で、政府の政策対応などで上期の倒産件数は抑えられたと指摘。東京商工リサーチによると、20年4―9月の全国企業倒産件数(負債額1000万円以上)は、前年比9.4%減の3868件と、過去30年間で最小だった。

3グループとも当初計画に対する進捗率は50%超で、三菱UFJFGは、通期の連結純利益予想を従来の5500億円から6000億円へ、みずほFGは同じく300億円増の3500億円に引き上げた。

一方、三井住友FGは純利益予想を4000億円で据え置いた。太田社長はコロナの影響で「潜在的リスクを抱えている顧客は結構いると思う。下期、あるいは来年度まで影響がずれ込んでくる可能性も十分ある」と述べ、慎重な見方を維持した。