[ソウル 16日 ロイター] - 大韓航空 (KS:003490)は16日、1兆8000億ウォン(16億2000万ドル)を投じてアシアナ航空 (KS:020560)の筆頭株主になると表明した。韓国2大航空会社の統合により世界15位の航空会社が誕生する。
1988年のソウル五輪の前にアシアナ航空が設立されて以来、韓国航空業界で最大の再編となる。アシアナ航空が大韓航空に統合されることで、国際線の約60%を占めるナショナルキャリアが誕生する。
債務拡大にあえぐアシアナ航空を巡っては、筆頭株主の錦湖産業 (KS:002990)が売却から手を引いたことを受け、韓国産業銀行(KDB)[KDB.UL]率いる債権者グループが9月に支援を行っていた。
韓進KAL (KS:180640)傘下の大韓航空は、1兆5000億ウォン相当の新しいアシアナ航空株を買い入れ、63.9%株式を握るとしたほか、アシアナ航空の転換社債3000億ウォン相当を購入するとした。
KDBのイ・ドンゴル会長は16日のブリーフィングで「アシアナ売却契約の頓挫や新型コロナウイルス流行に見舞われる中、KDBは航空業界を再編し、統合を追求することで韓進グループとの間でコンセンサスを得た」と述べた。
KDBはまた、韓進KALに8000億ウォン出資するとしている。
大韓航空はこの契約の資金を手当てするため、来年に2兆5000億ウォン相当の株式を発行すると表明。買い手には親会社の韓進KALが含まれている。使い残しの資金は債務返済に充てる。
アシアナ航空のハン・チャンス最高経営責任者(CEO)は16日、従業員向けの書簡で「今回の取引と手続きは2021年下半期までに完了すると見込んでいる」とした。
大韓航空の広報担当者はロイターに対し、「当面は大韓航空とアシアナは独立した関連会社として運営されるだろうが、いったん統合されればアシアナブランドは段階的に廃止されるだろう」と述べた。
ソウル株式市場でアシアナ株は一時29.8%上昇、大韓航空株は15.2%高、韓進KAL株は8.2%高。
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