前場の日経平均は小幅続伸、29年ぶりに2万6000円回復

Reuters

発行済 2020年11月17日 12:00

[東京 17日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比6円48銭高の2万5913円41銭となり、小幅続伸。前日の米国株式市場が上昇したことを受け、買い優勢の展開となり、立ち会い時間中としては1991年6月3日以来、29年ぶりに2万6000円を回復した。

ただ、これまでの上昇で高値警戒感が強くなっているため、徐々に伸び悩む展開となり、一時マイナスに沈む場面もあった。

16日の米国株式市場は主要3指数が続伸し、S&P総合500種 (SPX)とダウ工業株30種 (DJT)は終値での最高値を更新した。新型コロナワクチンに関する新たな明るいニュースが追い風となった。

バイオ医薬大手のモデルナ (O:MRNA)は16日、新型コロナワクチンの後期臨床試験(治験)で94.5%の効果が確認されたとする暫定結果を発表した。前週に有効率が90%を超えたと発表したファイザー (N:PFE)のワクチンとともに、安全性が確認され規制当局の承認が得られれば、米国では12月中にも2種類のワクチンの緊急使用が始まる可能性が出てきた。

これらを受けて、日本株は前日までの好地合いを引き継ぐ形で上伸した始まった。ただ「急ピッチな上昇に対する過熱感が生じており、短期的にはいつ調整しても不思議ではない」(野村証券・エクイティ・マーケットストラテジストの澤田麻希氏)との声が聞かれる。2万6000円回復による目標達成感もあり、日経平均は一時マイナスに沈むなど前場中盤から伸び悩んだ。