ウイグル族強制労働、米国のねつ造 制裁強化で中国が非難

Reuters

発行済 2020年12月03日 09:52

更新済 2020年12月03日 17:54

[北京/ワシントン 3日 ロイター] - 中国外務省の華春瑩報道官は3日、トランプ米政権が新疆ウイグル自治区に拠点を置く「新疆生産建設兵団(XPCC)」への制裁を強化したことについて、米国の政治家は強制労働のニュースをねつ造していると述べた。

華氏は定例記者会見で、米国のやり方は市場原理を損ない、雇用を奪うと批判した。

トランプ政権は2日、新疆ウイグル自治区でウイグル族など少数民族を強制労働させているとし、XPCCへの経済制裁を強化させた。米税関・国境取締局(CBP)の発表によると、今後XPCCが製造する綿花や綿製品の輸入を禁止する。

米財務省も今年7月、XPCCに金融制裁を課している。同組織が中国共産党のウイグル族など少数民族に対する監視や拘束、思想教育に直接関与しているとし、XPCCとのドル取引を禁止した。

また、CBPは、新疆ウイグル自治区にある中国企業数社を対象に既に禁輸措置を講じている。

CBPは当初、XPCCも含め、新疆ウイグル自治区から輸出される全ての綿花とトマト製品の禁輸措置を検討していたが、通商代表部(USTR)のライトハイザー代表やパーデュー農務長官、ムニューシン財務長官が反対し、対象企業を絞った。米アパレル業界も全面的な禁輸措置を導入しても実施が難しいとして反対していた。