米、航空機補助金巡る対英関税4カ月停止 紛争解決に向け

Reuters

発行済 2021年03月05日 01:17

[ロンドン/ワシントン 4日 ロイター] - 米国は4日、航空機補助金を巡る対立からスコッチウイスキーなど英製品に適用している報復関税を4カ月間停止すると発表した。両国はこの期間内に紛争解決を目指すと述べた。

米航空機大手ボーイングと欧州航空機大手のエアバスに対する補助金を巡り、米国と欧州連合(EU)、英国は長期にわたり数十億ドル規模の報復関税の応酬を続けている。

米国のトランプ前政権がEUから輸入する一連の食品やワイン、酒に関税を課し、業界からは将来が危険にさらされているとの声が上がっている。英国は元EU加盟国として補助金紛争に関与している。エアバスは英国で翼やその他の部品を製造し、EUで民間航空機を組み立てている。

米英は共同声明で「英国と米国は、産業の負担を減らし、世界貿易機関(WTO)で最も長い紛争の解決に向け大きな一歩を共に踏み出すため、4カ月間関税を停止する」と説明。「中国のような非市場経済国による参入がもたらす課題に真剣に対処する」と述べた。