英CVCが東芝に買収提案、2兆円規模 外資規制の対象

Reuters

発行済 2021年04月07日 13:00

[東京 7日 ロイター] - 英プライベートエクイティ(PE)企業のCVCキャピタル・パートナーズが東芝に買収提案したことが分かった。買収額は2兆円超とみられる。東芝は7日、「昨日、初期提案を受領した」とコメントを発表。詳細情報を求め、慎重に検討するとしている。加藤勝信官房長官は、重要なインフラに関わる事業を行う日本企業の買収は、外為法に基づく外資規制の対象になるとの認識を示した。

関係筋によると、CVCは東芝と今後、条件交渉を始め、当局を含めて合意できれば株式公開買い付け(TOB)を通じた非公開化を検討する。アクティビストとの対立が続く東芝は、非公開化を通じて経営判断を速める狙いがあるもよう。

東芝の時価総額は6日時点で約1兆7400億円。CVCは足元の株価の3割程度の上乗せ幅を提示し、買収額は2兆円を超えるとみられる。

国内メディアによると、車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)は7日朝、記者団に対し「提案は来ている。これから取締役会で議論する」と話した。

車谷CEOは元三井住友銀行副頭取で、18年に東芝の会長兼CEOに就任。CVCの日本法人で会長兼共同代表も歴任した。