フェイスブック、第1四半期売上高は予想上回る 年内に大幅減速も

Reuters

発行済 2021年04月29日 06:06

更新済 2021年04月29日 09:45

[28日 ロイター] - 米フェイスブックが28日発表した第1・四半期決算は売上高や利益が市場予想を上回った。企業の広告支出拡大が追い風となった。一方、米アップルの広告向けプライバシー規約変更が重しとなり、年内に売り上げの伸びが大幅に落ちる恐れがあるとの見方も示した。

引け後の時間外取引で、フェイスブックの株価は6.5%上昇した。

広告収入が主体の総売上高は48%増の261億7000万ドルで、リフィニティブのまとめたアナリスト予想の236億7000万ドルを上回った。企業の広告支出拡大のほか、広告価格の上昇も寄与した。

インベスティング・ドット・コムのシニアアナリスト、ジェシー・コーエン氏は「反トラスト法(独占禁止法)を巡る調査やプライバシー保護を巡る懸念、広告事業に悪影響を及ぼす可能性のある変更など複数の逆風があるにもかかわらず、フェイスブックの決算は第1・四半期も好調だった」と評価した。

フェイスブックのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、アナリストとの電話会見で、拡張現実(AR)と仮想現実(VR)の構築、電子商取引機能、コンテンツ制作者がフェイスブックのプラットフォームで収益を得られるよう支援すること、という3つの主要分野に注力する計画を明らかにした。

第2・四半期の売上高は安定的な伸びから小幅増を見込む。また、第3および第4・四半期の売上高については、力強い伸びとなった前年同期と比較し、伸びが「著しく」鈍化する可能性があると予想した。

第1・四半期の月間アクティブユーザー数は10%増の28億5000万人で、アナリスト予想と一致した。