中国シノバックワクチン、有効だが副反応データ不足=WHO諮問委

Reuters

発行済 2021年05月06日 11:42

更新済 2021年05月06日 13:46

(本文5段落目の「CAVAX」を「COVAX」に修正しました)

[ジュネーブ 5日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)の戦略的諮問委員会(SAGE)は公式サイトで、中国製薬の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)の新型コロナウイルスワクチン「コロナバック」について、60歳未満の成人への有効性は認められる一方、重大な副反応のリスクについてのデータが足りないとの見解を発表した。

60歳未満への重大な副反応のリスクは低いとの「中程度」の信頼性はあるものの、60歳以上について同リスクが低いとの信頼性は「低レベル」だとした。合併症発症者やコロナ重症化リスクのある人にコロナバックを1回ないし2回接種した結果についても、重大な副反応リスクが低いとの信頼性が「低レベル」とした。

妊婦に対する安全性や、高齢者や基礎疾患のある人への安全性と有効性のほか、承認後の安全性監視手続きで発覚した副反応の評価について、信頼できる科学的証拠が足りないとも指摘した。

同委員会は中国とブラジル、インドネシア、トルコ、チリで行われた第3相臨床試験でのデータを検討した。委員会によると、コロナバックは現在、32カ国・地域で承認され、計2億6000万回分が供給されている。