Reuters
発行済 2021年05月07日 13:51
更新済 2021年05月07日 15:18
[東京 7日 ロイター] - 日本製鉄は7日、2022年3月期(国際会計基準)の本業のもうけを示す事業利益が4500億円と前期比約4倍になる見通しだと発表した。前上期は新型コロナウイルスにより鋼材需要が低迷したが、下期から需要は回復。今期も回復傾向が継続し、引き締まった需給環境が続くとみている。
橋本英二社長は会見で収益基盤強化にはめどが付きつつあり「トンネルは何とか抜けつつある」と述べた。
22年3月期の単独粗鋼生産は4000万トン(前期は3300万トン)に増加する計画。これは、ほぼフルの生産能力だという。
連結純損益は2400億円の黒字になり、前期の324億円の赤字から大きく改善する。IBESがまとめたアナリスト8人の予想平均値は2121億円だった。
前下期の単独営業損益(在庫評価差を除く)は4年半ぶりに黒字を回復。今期は、統合後最高益並みの2300億円を目指す。今後大きく鉄鋼需要が伸びないことを前提に進めてきた損益分岐点の引き下げが奏功しているという。
橋本英二社長の主な発言は以下の通り。
*全国の今期粗鋼生産は9500万トン弱の見通し。前期は8300万トン
*インドは生産活動に支障が出ている。しかし、鉄鋼需要は伸びていくため、生産能力増強計画などは進めていく。
*中国は鉄鋼需要が高止まりする中、カーボンニュートラルで世界のヘゲモニー(覇権)を握る、という方向に鉄鋼政策を変えてきている。
*半導体不足、世界的な鉄鋼需給に大きな影響を及ぼさない
*カーボンニュートラルへの投資のために株主還元を見直すことは考えていない
が書いた: Reuters
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