日経平均が900円安、米BEIが10年ぶりの高水準 ハイテク株が軟調

Reuters

発行済 2021年05月11日 11:16

更新済 2021年05月11日 14:18

[東京 11日 ロイター] - 11日の東京株式市場で日本株は大幅安となっている。日経平均は一時、前日比900円を超える下げとなり、2万8500円台に沈んだ。ドル/円や円金利は落ち着いた動きだったものの、前日の米株市場でインフレ高進と金利上昇が警戒され、ハイテク株が売られた流れが継続した。

ハイテク株の下落要因は米国のインフレ懸念だ。5年物TIPSと通常国債の利回り差であるブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は10日、2.72%と2011年4月以来、約10年ぶりの水準に上昇した。

金利が上昇すると、相対的にハイテク株などグロース株の期待リターン率が低下する。「ワクチン普及による米経済の回復で年末にかけて金利が上昇するとのシナリオは、下振れした4月米雇用統計の後も崩れていない」(外資系証券)という。

米フィラデルフィア半導体指数 は10日、4%を超す大幅な下落。11日の東京株式市場でも、精密機器や電気機器などのハイテク株の下げが目立った。グロース株が多いマザーズ総合も3%を超える下落となっている。