米コロニアルのパイプライン再稼働、ホワイトハウス「状況注視」

Reuters

発行済 2021年05月13日 07:21

更新済 2021年05月13日 14:18

[12日 ロイター] - サイバー攻撃を受けた米パイプライン最大手のコロニアル・パイプラインは12日、操業を再開したと発表した。攻撃により操業は1週間近く停止していた。

米南東部ではガソリン不足やパニック買いが起きているが、コロニアルによると、燃料供給網が正常に戻るには数日かかる見通しという。

ホワイトハウスは、コロニアルと引き続き緊密に連絡を取り、必要な支援を提供していくと表明。

サキ報道官は、12日夜の声明で「バイデン大統領とホワイトハウスは今後数日の状況を注意深く監視し、引き続き国民に燃料の買いだめをしないよう呼び掛けていく」と述べた。

コロニアルは、身代金を要求するランサムウエアによるサイバー攻撃を受け、ガソリンやディーゼル、ジェット燃料など1日250万バレルを輸送するパイプラインを7日に停止していた。

事情に詳しい関係筋によると、同社はハッカーの身代金要求に応じない方針という。

こうした中、米南東部ではガソリンのパニック買いが起きている。夏のドライブシーズンの始まりとされる5月末のメモリアルデーの連休を前に、ガソリンスタンドには長蛇の列ができた。

エネルギー業界は、国内には十分なガソリン備蓄があるとし、買いだめを控えるよう呼び掛けた。パニック買いにより、コロニアルのパイプラインが通っていない地域でも燃料不足が起きていると指摘した。