ゆうちょ銀、国債保有比率は22.8%で横ばい CLOは減少

Reuters

発行済 2021年05月14日 16:47

更新済 2021年05月14日 17:27

[東京 14日 ロイター] - 日本郵政グループが14日発表した2021年3月期決算によると、ゆうちょ銀行の国債保有残高は3月末時点で50兆4934億円で、運用資産に占める割合は22.8%と、過去最低だった12月末の22.7%とほぼ変わらなかった。3月末時点の法人向けローン証券化商品(CLO)への投資は、12月末と比べ850億円減少した。

ゆうちょ銀の運用資産額は3月末時点で220兆5954億円。前年度末から13兆0758億円増加した。かんぽ生命の国債保有額は37兆3456億円となり、20年12月末から3028億円増加した。運用資産に占める割合は53.2%で横ばい。

郵政グループの運用状況のうち、ゆうちょ銀のCLO投資は、3月末の取得原価が2兆0363億円で、評価益は360億円。12月末の取得原価は2兆1213億円で、評価損は1111億円だった。

前年12月比で減少したのは、CLOの裏付けとなるローン市場が前年度は活況で早期償還が多かった影響が出たという。「一定のレベル感を持ちながら慎重に進めるが、今後5年間でも積極的な商品の1つ」(ゆうちょ銀行の池田憲人社長)という。

日本郵政グループの2021年3月期の連結純利益は、前年同期比13.5%減の4182億円だった。

また日本郵政グループは2025年度を最終年度とした新中期経営計画を発表。業務効率化と重点分野投資によってグループ主要4社で約3.5万人相当分の労働力減少を見込むとした。