17日の日経平均は反落、感染再拡大など重し

Reuters

発行済 2021年05月17日 15:52

[東京 17日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落。前週末の米株高が好感されたものの、国内での新型コロナウイルスの感染再拡大やワクチン供給の遅れが重しとなり、売り優勢の展開となった。さらに、台湾株式市場の下落も嫌気されたとの指摘もある。ただ、バリュー株の堅調が目立ち、これが株価全体を下支えしたという。

前週末の米国株式市場は大幅続伸。ダウ工業株30種は360ドル値上がりして取引を終えた。これを受けて日本株は朝方は続伸して始まったものの、買い一巡後は一転して売られる展開となり、日経平均は前週末比で一時400円を超す下落となった。

市場では「新型コロナウイルスワクチンの国内接種の遅れから、市場のセンチメントが悲観に傾いていることが主因だ」(マネックス証券・チーフ・ストラテジストの広木隆氏)との声が聞かれるが、グロース株が軟調となる一方で、バリュー株は底堅く推移し、後半は下げ渋った。

バリュー株がしっかりとなり、相場全体を下支えした背景には、決算発表が出そろい東証1部のPER(株価収益率)が市場試算で14倍台まで低下したことが挙げられており「慎重な業績見通しが多い中で割高感が薄れたことから、好決算銘柄は今後も押し目が買われ、株価全体は底堅くなりそうだ」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)という。

TOPIXは0.24安。東証1部の売買代金は2兆4591億5100万円だった。東証33業種では非鉄金属、海運業などが安く、不動産業、その他製品などが高い。値上がり14業種、値下がり19業種だった。

個別では、ソフトバンクグループが軟調に推移したほか、東京エレクトロンも大幅下落。日本製鉄もさえない。半面、トヨタ自動車が堅調となったほか、JR東日本、資生堂などがしっかりだった。

東証1部の騰落数は、値上がり908銘柄に対し、値下がりが1211銘柄、変わらずが73銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 27824.83 -259.64 28310.46 27632.53

─28312.78