午前の日経平均は反発、FOMCや戻り売り警戒で上値に慎重

Reuters

発行済 2021年06月14日 12:12

[東京 14日 ロイター] - 14日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比160円79銭高の2万9109円52銭となり、反発した。前週末の米株高を好感したものの、米連邦公開市場委員会(FOMC)など重要イベントを控えている上、戻り売りも警戒され、上値に対して慎重な動きとなった。

11日の米国株式市場は方向感を欠く展開となる中、小幅続伸。主要株価3指数ではナスダック総合指数の上げが最大となったほか、S&P総合500種指数は連日で終値の最高値を更新した。

これを受けて日本株も朝方からしっかりの展開で、トヨタ自動車、東京エレクトロンなど主力銘柄が幅広く物色された。日経平均は2万9000円を回復した後、大台を固める動きとなっている。

ただ、7日に付けた戻り高値2万9241円20銭をとらえきれずに伸び悩んだ展開からは、上値が重いとの印象を市場に与えた。戻り売りの厚さが警戒される中、引き続き商いも低調な状態となっている。

市場では「投資家心理を変える買い材料でも出現しない限り、当面は上値が重い状況が続くのではないか」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との声が聞かれた。