英ボーダフォン、5G設備の調達先にサムスン電子を選定

Reuters

発行済 2021年06月14日 17:40

更新済 2021年06月15日 14:00

[ストックホルム/ソウル 14日 ロイター] - 英通信大手ボーダフォン・グループは、英国内の5G(第5世代通信)網設備の調達先に韓国のサムスン電子を選定した。

両社が14日、明らかにした。サムスンは欧州の通信機器市場で事業を拡大することになる。

欧州の通信会社の間では、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に代えて、サムスンと契約することを検討する動きが増えている。

合意の金銭的条件は公表されていない。

英政府はすでに、国家安全保障上のリスクを理由に、2027年末までに国内5G網からファーウェイ製品を完全に排除することを命じている。サムスン電子の幹部は今月、ロイターに欧州を足場に通信機器事業の成長を維持する意向を示した。

CCSインサイトのアナリスト、リチャード・ウェブ氏はこれについて「サムスンがエリクソンやノキアに追いつくには、まだ長い道のりがある。しかしサムスンは、モバイル・ブロードバンドから固定ワイヤレス・アクセス、プライベート5Gネットワークまで、幅広い分野で充実した5G・RANポートフォリオを持っている。強い競合相手と見るべきだろう」と指摘した。