日経平均は続伸、ハイテク株高 無難なFOMCの先読みも

Reuters

発行済 2021年06月15日 15:45

更新済 2021年06月15日 15:55

[東京 15日 ロイター] - 東京株式市場で、日経平均は続伸した。前日の米国株式市場でのハイテク株高の流れを受けて、半導体や電子部品が広く物色された。15─16日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控える中で、早期のテーパリング(緩和縮小)への警戒感は根強いものの、無難な結果を先読みする動きもあったと見られている。

14日の米市場では、ハイテク比率の高いナスダック総合と、S&P総合500種が過去最高値を更新した。東京市場では、ドル/円が110円台の円安に振れていることも好感され、値がさハイテク株を中心に買いが先行した。

日経平均は寄り付きで続伸スタートとなった後も上げ幅を拡大。高値圏でのもみあいが続いた。東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連や村田製作所などの電子部品、信越化学工業などの素材と、ハイテク関連が幅広く買われた一方、経済正常化への期待で買われていた外食や百貨店、レジャー関連などが弱かった。

米金利低下を受けた米ハイテク株高の流れに「FOMCの無難な結果を織り込む動きも紛れ込んでいそうだ」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との見方も出ていた。

TOPIXも続伸し0.80%高で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆3725億8200万円だった。

東証33業種では、上昇率上位が医薬品や金属製品、精密機器だった一方、下落したのは空運、証券、鉄鋼など6業種だった。空運は循環物色の中で売られたほか、英国でロックダウンの最終解除が延期と伝わったことも嫌気された。

トヨタ自動車が買い進まれ、1万円の大台を初めて上回った。市場では「株主数も多く、投資家心理の好転につながりそう」(国内証券)との声が聞かれた。

東証1部の騰落数は、値上がり1218銘柄に対し、値下がりが841銘柄、変わらずが135銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値