米オラクル、6-8月利益見通し予想下回る クラウド投資が重し

Reuters

発行済 2021年06月16日 06:19

更新済 2021年06月16日 08:54

[15日 ロイター] - 米ソフトウエア大手オラクルが15日発表した第4・四半期(5月31日まで)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った一方、今四半期の利益見通しは市場予想を下回り、引け後の時間外取引で株価は4.5%下落した。

同社は主力のクラウド事業でマイクロソフトやアマゾン・ドット・コムに追いつくべく、2022年度のクラウド部門への設備投資を40億ドル近くに倍増させる計画だ。だが、この設備投資が重しとなり、今回示した第1・四半期(6─8月)の利益見通しは1株当たり0.94─0.98ドルと、市場予想の1.03ドルを下回った。

サード・ブリッジのアナリスト、スコット・クレスラー氏は、オラクルがクラウドインフラ大手と見なされるにはまだ多くの課題が残ると指摘。最大の課題の一つはクラウド事業に力を入れているにもかかわらず、売り上げの伸びが小さい点だと述べた。

オラクルは、同社最大のクラウドサービス・ライセンスサポート部門の第1・四半期売上高が4%増えると予想。ロイターの試算では約72億ドルとなる見込みだ。アナリスト予想平均は73億6000万ドルとなっている。

第4・四半期決算は、リモートワークの継続に伴いクラウドサービスへの需要が高まったことから、クラウドサービス・ライセンスサポート部門の売上高が8%増の73億9000万ドルと、アナリスト予想をやや上回った。