米国株式市場=下落、FOMCに注目 経済指標受け神経質に

Reuters

発行済 2021年06月16日 06:53

[15日 ロイター] - 米国株式市場は、米連邦準備理事会(FRB)がこの日から2日間の日程で開始した連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に注目が集まる中、下落して終了した。経済指標でインフレ高進が示されたほか、5月の小売売上高が予想を超える落ち込みとなったことで、市場は一段と神経質になっている。

米労働省が発表した5月の卸売物価指数(PPI)は前月から伸びが加速し、サプライチェーンが経済再開に伴う需要拡大への対応に苦慮している状況が示された。一方、商務省が発表した5月の小売売上高は前月比1.3%減少し、市場予想の0.8%減を超える落ち込みとなった。

OANDAの米州シニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は「経済指標に株価がやや反応した。指標では総じて、経済が刺激策による支援から抜け出そうとし始めており、回復がやや減速していること、そしてインフレが引き続き高進していることが示された」と述べた。また、FRBの決定に向けて株価は不安定な値動きになるとの見方を示した。

S&P総合500種は14日、今年に入って29回目となる終値ベースの最高値を付けたが、このところ総じてレンジ相場となっている。昨年は終値ベースの最高値を年間で33回記録した。

この日はS&Pの主要11セクターのうち通信サービスなど7セクターが下落した。

一方、エネルギーは2.1%高。明るい需要見通しを背景に原油価格が数年ぶりの高値を付けた。エクソンモービルは3.6%高。

個別銘柄ではボーイングが0.6%高。米国と欧州連合(EU)が航空機補助金問題を巡り、それぞれが発動させた報復関税を5年間停止することで合意した。

前日に19%急落した米新興電気自動車(EV)メーカーのローズタウン・モーターズは11.3%高。受注に関する幹部のコメントを好感した。

米取引所の合算出来高は99億8000万株。直近20営業日の平均は105億8000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34299.33 -94.42 -0.27 34397.10 34420.38 34199.16

前営業日終値 34393.75

ナスダック総合 14072.86 -101.29 -0.71 14166.64 14171.02 14052.16

前営業日終値 14174.14

S&P総合500種 4246.59 -8.56 -0.20 4255.28 4257.16 4238.35

アプリを入手する
Investing.comで、世界の金融市場の最新動向をチェックしましょう!
今すぐダウンロード

前営業日終値 4255.15

ダウ輸送株20種 15305.39 +111.18 +0.73

ダウ公共株15種 918.43 +3.25 +0.36

フィラデルフィア半導体 3225.98 -29.36 -0.90

VIX指数 17.02 +0.63 +3.84

S&P一般消費財 1383.59 -6.59 -0.47

S&P素材 531.55 -1.04 -0.19

S&P工業 872.80 +4.06 +0.47

S&P主要消費財 724.42 -2.04 -0.28

S&P金融 617.55 +1.41 +0.23

S&P不動産 281.86 -2.95 -1.03

S&Pエネルギー 420.34 +8.49 +2.06

S&Pヘルスケア 1449.02 -0.37 -0.03

S&P通信サービス 261.58 -1.29 -0.49

S&P情報技術 2499.34 -16.09 -0.64

S&P公益事業 335.54 +1.17 +0.35