前場の日経平均は小幅続伸、米株高を好感 戻り売り警戒し伸び悩む

Reuters

発行済 2021年06月23日 12:18

更新済 2021年06月23日 12:28

[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比32円55銭高の2万8916円68銭となり、小幅続伸した。米株高を好感して上値を追って始まったものの、戻り売りの厚さが警戒され、全体は伸び悩んだ。

22日米国株式市場は上昇し、ナスダック総合指数が最高値で取引を終了した。グロース(成長)株が注目される中、大型のハイテク銘柄に買いが入った。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は議会証言で、インフレ懸念のみに基づいた性急な利上げは実施しないと改めて確約。これが安心感を誘った。

これを受けて日本株は、前日の好地合いを引き継ぐ形で買い優勢でスタート。ただ、買い一巡後は伸び悩む展開となっている。「FRB議長証言で安心感を誘ったが、2万9000円を超えた水準ではやれやれの売りが出てくるために動きが鈍くなる。当面は個別物色が中心になりそうだ」(雨宮総研・代表の雨宮京子氏)という。

これまで指数寄与度が大きいファーストリテイリング、ソフトバンクグループの2銘柄が全体を抑えている格好となっていたが、前者は底入れする一方、後者は動きの厳しさに変わりがない。ソフトバンクGはきょうが株主総会で、「総会後の株価動向が注目されそうだ」(岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏)との声も聞かれた。