日経平均は続伸、好地合い引き継ぐ 上値では戻り売り警戒

Reuters

発行済 2021年07月13日 16:04

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸した。米国株式市場の上昇を受け、前日の好地合いを引き継ぐ形で堅調となった。ただ、上値の重さが意識され2万9000円に近づくと戻り売りが警戒されるという。7月下旬に多くの決算発表を控え、投資家は動きにくいとの指摘もあり、依然として商いは細っている。

12日の米国株式市場は主要株価3指数が終値で最高値を更新。電気自動車(EV)のテスラや銀行株が上昇を主導した。市場参加者は、今週から始まる米企業の四半期決算発表に加え、一連の経済指標に注目しているという。

これを受けて日本株も上値を追ってスタート。景気敏感株を中心に幅広く物色されたほか、前週の急落相場をリードする格好となっていたファーストリテイリング、ソフトバンクグループなど指数寄与度が大きい銘柄が堅調に推移し、市場に安心感が広がった。

ただ、買い一巡後は伸び悩み、指数は高値もみあいに終始。時価水準より上値の2万9000円前後の水準は、5月の急落相場から描く右肩下がりの上値抵抗線に位置するほか、25日移動平均線(2万8778円10銭=13日現在)も戻りの節目として意識され、上値に対する警戒感が強くなっている。

市場では「25日移動平均線を上回れるかどうかが先行きを読む上でのポイントになる」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)、「商いが低調なのが気にかかる。2万9000円を突破するためには商いのボリュームが膨らむことが必要だ」(雨宮総研・代表の雨宮京子氏)などの声が聞かれた。

TOPIXは0.73%高。東証1部の売買代金は、2兆1801億4200万円と引き続き薄商い。東証33業種では、鉱業、その他金融業、保険業などの上昇が目立ち、値下がりは陸運業、空運業など4業種にとどまった。

個別では、トヨタ自動車など主力株が総じてしっかりとなったほか、三菱UFJフィナンシャル・グループなど銀行株も堅調に推移。半面、東京エレクトロンなど半導体関連株の下げが目立った。

東証1部の騰落数は、値上がり1642銘柄に対し、値下がりが468銘柄、変わらずが82銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 28718.24 +149.22 28713.82 28699.04

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