午前の日経平均は続落、米株安嫌気し5月安値割る 後半戻り歩調

Reuters

発行済 2021年07月20日 12:46

[東京 20日 ロイター] - 20日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比88円22銭安の2万7564円52銭となり、続落した。米株安を嫌気して売り優勢となり、5月13日の安値2万7385円03銭を割り込んだ。その後は下げ渋り、前引けにかけて戻り歩調となっている。

19日の米国株式市場は、主要3指数が大幅続落して終了。新型コロナウイルスのデルタ変異株の感染拡大で新たなロックダウン(都市封鎖)が実施され、景気回復が頓挫するとの懸念から広範な部門に売りが出た。

これを受けて日本株も大幅安でスタート。ただ、下値の目安として意識されていた5月安値を割り込んだ後は、突っ込み警戒感も生じ、買い戻しが活発化したとの声も出ていた。さらに、日経平均のPER13倍台の日本株は「割安感が強いことから、景気敏感株などに実需買いが流入している」(国内証券)という。前場後半は戻り歩調となり、日経平均は前日比マイナスだが、きょうの高値で前引けた。

市場では「決算発表が本格化する来週まで材料難の状態が続く」(野村証券・投資情報部ストラテジストの神谷和男氏)との声が聞かれる一方、「キヤノンの上方修正をみる限り、ファンダメンタルズからは日本株を売り込みにくい」(東海東京調査センター・シニアストラテジストの中村貴司氏)との指摘もあった。