午前の日経平均は反落、米株安を嫌気 FOMCへの警戒感も

Reuters

発行済 2021年07月28日 12:14

[東京 28日 ロイター] -

28日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比321円45銭安の2万7648円77銭となり、反落した。米株安を受けて安く始まった後も、安値圏でのもみあいが続いた。米連邦公開市場委員会(FOMC)への警戒感もくすぶっている。

前日の米国株式市場は6営業日ぶりに反落した。ハイテク比率の高いナスダック総合が下げを主導。大手ハイテク企業の決算発表やFOMCの結果を控え、警戒感が広がった。

東京市場では日経平均が反落して始まった。割安感も意識され、押し目買いを支えに持ち直す動きもみられたが、200日移動平均線が抵抗線として意識され、戻りの勢いは続かなかった。朝方から小高く推移していた米株先物が前引けにかけて弱くなった局面では、日経平均も上値が重くなった。中国株の連日のさえない動きも警戒感につながった。

市場では「国内の感染拡大や低調な中国株など売りの口実がやや目立つ。個別の決算材料で物色された銘柄もあるが、FOMCを控える中、地合いは弱い」(三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジスト)との声が聞かれた。

前日に業績予想の上方修正を発表した三菱自動車工業や日清製粉グループ本社、シマノは堅調に推移。一方、信越化学工業は通期の増益予想を発表したがさえない動きとなった。「決算を材料視する動きがみられたが、よほど強い内容でないと買いにくい相場となっている」(国内証券)という。