トヨタの4─6月期営業益は72倍、世界販売好調 四半期ベース過去最高

Reuters

発行済 2021年08月04日 13:55

更新済 2021年08月04日 17:36

[東京 4日 ロイター] - トヨタ自動車が4日発表した2021年4─6月期の連結決算(国際会計基準)によると、営業利益は前年同期比72倍の9974億円、営業利益率は12.6%で、営業利益、利益率いずれも全四半期を通じて過去最高となった。世界の主要市場で販売が好調だった。ただ、7─9月期以降の先行き不透明感を考慮し、22年3月期通期の連結業績予想は据え置いた。

4─6月期の営業利益と営業利益率は、全四半期ベースのこれまでの最高(20年10─12月期の9879億円、12.1%)を更新した。為替変動の影響で1400億円、販売増加や金融事業の収益改善で9400億円押し上げた。販売が伸びたことから、所在地別でも日本やアジアで増益となったほか、北米や欧州で黒字転換した。

4─6月期の純利益は同5.6倍の8978億円、売上高に相当する営業収益は72.5%増の7兆9355億円だった。純利益、営業収益も同じ期として過去最高となった。これまでの同じ期の最高は新型コロナウイルスが広がる前で、営業収益は19年の7兆7212億円、純利益は18年の6573億円だった。

日野自動車、ダイハツ工業を含むグループ全体の4─6月期の世界販売は49.2%増の275万9000台だった。日本、北米、欧州、アジアなど全主要市場で伸びた。

一方、世界的な半導体不足と新型コロナ感染拡大による生産への影響は4─6月期では10万台程度となり、影響台数はトヨタの想定以上に膨らんだ。