台湾の鴻海、マクロニクスからウエハー製造工場を買収 EV向け

Reuters

発行済 2021年08月05日 17:28

更新済 2021年08月05日 19:10

[台北 5日 ロイター] - 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は5日、台湾の半導体メーカー、マクロニクス・インターナショナル(旺宏電子)から6インチウエハー製造工場を買収したと発表した。

買収額は25億2000万台湾ドル(9080万ドル)。電気自動車(EV)向けの半導体生産を目指す。

鴻海は、米アップルなどと取引のある電子機器の受託生産大手。自動車メーカーや電子機器メーカーなどが世界的な半導体不足で苦戦を強いられる中、半導体工場の買収を目指していた。

鴻海とマクロニクスは共同会見で、工場の買収が年内に完了すると表明。半導体産業が集中する台湾の新竹市にあり、現在は稼働していない。

鴻海の劉揚偉会長は、2024年までに月1万5000枚のウエハーを生産する方針を表明。毎月3万台のEV向けにシリコンカーバイド半導体を供給できる可能性があるという。

同会長は「マクロニクスにとって、6インチウエハーはもう最適ではないかもしれないが、鴻海には非常に良い機会だと考えた」とし、同社のEV事業にとって大きな節目となると述べた。