米国株式市場=ダウ382ドル安、FOMC議事要旨受け

Reuters

発行済 2021年08月19日 05:29

更新済 2021年08月19日 07:09

[18日 ロイター] - 米国株式市場は続落し、ダウ工業株30種は382ドル安、S&P総合500種は1%超下落して取引を終えた。午後発表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、量的緩和策を縮小する際の雇用面での条件が年内にも達成される可能性が示された。

取引終盤にかけて下げが加速し、S&P500は2日前に付けた終値での最高値から約1.8%下落した。同指数が1日で1%超下落するのは7月19日以来。

S&P500の大半のセクターがマイナス圏で引け、エネルギーは2.4%安、ヘルスケアは1.5%安となった。

米連邦準備理事会(FRB)が公表した7月27─28日のFOMC議事要旨では、「数人の参加者」が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による痛手から労働市場を回復させるために金融政策による支援はなお必要と主張した一方、「少数の参加者」はFRBの政策が貢献する余地はほとんど残っていないとの認識を示した。

チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は「議事要旨には、量的緩和縮小が近く始まるという見方を打ち消す内容はなかった」と述べた。

FRBの今後の動向を巡っては、来週ワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済シンポジウムに関心が移る。アナリストの多くは、FRBが資産買い入れの縮小を早ければ9月21─22日のFOMCで発表するとみている。

株式市場では、好調な第2・四半期決算など米経済の回復に加え、緩和的な金融政策が楽観的な投資家心理を支えてきた。

エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、クレイグ・フェアー氏は「ここ数週間に発表された一連の企業決算や経済指標は、市場の基本的な状況について総じて前向きな見通しを示した」とし、「現時点で唯一の不確定要素はFRBの刺激策が果たす役割だ」と述べた。

第2・四半期決算を発表したホームセンター大手ロウズは9.6%高。建築業者などの需要が好調で売上高が増加した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.43対1の比率で上回った。ナスダックでは1.46対1で値下がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は約88億株。直近20営業日の平均は91億5000万株。

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終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 34960.69 -382.59 -1.08 35310.20 35356.80 34943.41

前営業日終値 35343.28

ナスダック総合 14525.91 -130.27 -0.89 14636.24 14697.25 14516.30

前営業日終値 14656.18

S&P総合500種 4400.27 -47.81 -1.07 4440.94 4454.32 4397.59

前営業日終値 4448.08

ダウ輸送株20種 14704.26 -120.88 -0.82

ダウ公共株15種 937.17 -6.75 -0.71

フィラデルフィア半導体 3208.83 -47.99 -1.47

VIX指数 21.57 +3.66 +20.44

S&P一般消費財 1408.08 +2.05 +0.15

S&P素材 527.14 -6.04 -1.13

S&P工業 870.92 -9.69 -1.10

S&P主要消費財 745.38 -9.62 -1.27

S&P金融 626.50 -7.35 -1.16

S&P不動産 289.67 -3.17 -1.08

S&Pエネルギー 352.34 -8.66 -2.40

S&Pヘルスケア 1569.02 -23.30 -1.46

S&P通信サービス 273.35 -1.97 -0.72

S&P情報技術 2671.14 -37.61 -1.39

S&P公益事業 348.45 -1.64 -0.47